勇吾は机に置いていたガラケーの携帯電話を手にする。これは死んだ母の携帯電話でまだ解約をしておらず、通話ができるものだ。

それをある物にセットする。
繰り返し実験する余裕はなかったが、理論上はうまくいくはずだ。

さらに大きな図書館で借りた古い文献のコピーをもう一度読み返す。

漢字だらけの文献を必死に辞典をめくりながら、書き直した文章を横に書いてあった。

その文献には、あの世とこの世をつなぐ様々な方法が、書かれていた。古来より語り継がれるとある説に勇吾は着目した。