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「ああっ、毎日毎日、あのマスコミどもめ! ゴキブリみたいにわらわらわいてきやがって!」

春山が汗だくになりながら、校門を閉めている。

「春山先生、毎日お疲れ様です」

勇吾は、そうねぎらった。今日は家を出るのがギリギリになったため、今日は遅刻寸前で、すんでのところで、校門をくぐった。

少し前まで、春山はめっきり老け込んで元気がなかったが、マスコミを追い払うという使命感からか、活気を取り戻しつつある。

今日は竹ボウキを片手に大暴れしていたらしい。

杏奈や昔の仲間が聞いたら、猿山先生、さすが、など言って大笑いしていたことだろう。
軽く思い出に浸ってしまい、勇吾は歩き出す。