その晩、環奈はうつろな目でベッドに寝転び天井を見ていた。

十字架のネックレスは何とか拾うことができた。

その際、野次馬の集団に足で踏まれたため指が少し痛むが、十字架も指輪も無事だった。

雅彦の母からメッセージが届く。

【今日は夕方お見舞いに行くと、まぶたがほんの少し開くような動きをしたの】

良かったと環奈はほっとする。

雅彦がんばって私もがんばるからね。

がんばるから……がんばって、七つの大罪を見つけて、裁きのメッセージを送るから……。