わずか数十秒の出来事で、誰もどうすることもできなかった。
四肢を切断された颯太は恐怖が刻み込まれた顔のまま絶命していた。赤い川に浮かぶように流れ出た血の中で。

ーーあなたの手足はあなた裏切り、去っていくだろう。

四肢を失った颯太。また裁きのメッセージ通りのことが起きた。

もう息をしていない颯太を、環奈は青ざめた顔でじっと見つめていた。