「頼む。花莉が泣いてたら嫌だからさ。今すぐ会って抱きしめてぇんだよ」 竜二にもう一度「頼む」と言えば、 「傷が開いても知らないからな」 と返してくれた。 「さんきゅ、竜二」 「連れていく代わりに今度のテストで80点以上取れよ」 「……」 「おい」 「…努力はする」 それから俺は着替えもせずに竜二のバイクの後ろに乗せてもらって。 安全運転で花莉の元へと向かった。 詩優side.end