詩優の頬に触れると目を瞑ってくれた。 …整った顔。 詩優はいつ見ても本当にかっこいい。 ドキドキしながら顔を近づけて、触れるだけの優しいキスを落とす。 「…頑張ってね。怪我しないで……ちゃんと帰ってきたら、ご褒美あげるから」 私は小さな声で言った。 詩優は満足そうに笑って、私のおでこにキス。 「すげぇ頑張る。見てて」 私の頭を優しく撫でてくれて、彼は私の手を取ると階段裏から出て康さんの車まで送ってくれた。