俺は自動車整備の専門学校を二年で卒業してYAMASE 自動車に就職した。

夜間に通うなつが学校を卒業して就職するまでにはあと二年。

俺は思いきってなつにその話を切り出した。

彼女が警戒しないように、断るなんて道を選ばせないようにさらりと夕飯を一緒に食べながら彼女に提案した。

「なぁなつ、俺とルームシェアしないか?

俺当分彼女作る気ないしかといって言い寄られるのは煩わしいし。

彼女と同棲してるって言えば諦めてくれるだろ。

こんなことなつにしか頼めないんだ。

なつ一緒に暮らそう?

俺がなつの居場所になってやる。

約束したよな、高校の時に」

彼女を見つめてにっこり微笑むと彼女は…

数秒俺の顔をびっくりした顔をしてじっと見つめて…

笑顔を浮かべて右手を差し出し頷いた。

「柊、宜しくね」と。

初めて会った日と同じように、俺たちは握手を交わした。