俺たちの関係は端から見たら性別を越えた親友だ。

サッカー部の部員とマネージャーという関係性も加わり、俺たちが付き合っているという目で見られたこともなければ聞かれたことすらない。

この距離感となつとの関係を壊したくなくて、男性恐怖症の彼女を怖がらせないように仲のいい友達という立ち位置に俺は仕方なく徹していた。

俺の気持ちを知ってしまったらなつが離れてしまうのが怖かったのだ。

俺たちの関係は高校を卒業してもそのまま続いていた。

昼間は病院で働き、夜は病院の看護学校に通う彼女は、看護学校を卒業したら家を出るのだと俺に教えてくれた。