響のことは第一に考えてる。

「西宮さんより短いですけど、響のこと見てきましたから」

「そうですね」

西宮さんは夜遅いからと自室へ戻った。

「……ぐぬっ……うっ」

響と恋は出来ないのか。

悲しくて涙が溢れた。

「……うっ……ぐすっ」

あたしはベッドで仰向けになった。

「…好きにならなきゃよかった」

でも、落ちたもんは仕方ない。

そうは思っても辛い。

響が前に言ってたことの意味がようやく分かった。

御曹司を好きになっていいことはない。

こういう事だったんだ。

もっと早く気づきたかった。