着てみると、意外に自分に合っている気がした。

それっぽくはなった。

この姿なら響にふさわしい人になれるかな?

「今夜はメイク等させて頂きます。では華さん、ありがとうございました」

「あ、はい」

響の前に立ったら緊張しちゃうかも。

本番、しっかり踊らなきゃ。

夜まであと少し、あたしはもう一度部屋で練習することにした。

ステップを踏み間違えないようにしなきゃ。

「華さん、少しお時間ありますか?」

また西宮さんに呼び出された。

「はい」

「今夜は響お坊っちゃまがエスコートされます。くれぐれも戸惑わないお願いします」

「分かりました」

エスコート……か。

どんな風にするんだろう。