あたしはタオルを濡らした。

響のために何かしたい。

「……は、な?」

響は目を覚ました。

「おはよ」

「そうだ、俺、熱があって……」

「安心して。今日はずっといるから」

「……ありがとな」

響はまだつらそうだった。

熱を計ってもらったけど、下がっていなかった。

「お粥でも食べる?」

「そんなのあるのかよ」

「買収した」

昨日の内藤くんの真似をしてみた。

響はクスクス笑った。

「お前には無理だな」

「そうだね。普通に食堂の人に作ってもらうよ」

「ああ」