そらちゃんは真面目で可愛くて優しい女の子なのに。

どこでどうなったら好きになるんだろう。

今日はそらちゃんと帰ることにした。

「びっくりしたでしょ?私の好きな人が良介で」

「うん」

「学校では問題児だけど、家の良介はカッコいいんだよ?」

そうなんだ。

「ちなみに私のファーストキスは良介だし」

え!?

「もう付き合ってるの?」

「ないない。良介は女子に興味ないから」

それなら何で……。

「良介は私を都合のいいおもちゃだと思ってるんだよ」

おもちゃ?

それはなくない?

真島くん、そらちゃんのこと大事にしてるっぽかったし。

「私が恋したいって嘆いてたら、恋人ごっこしようって言ってきたの」

そらちゃんは切なそうだった。

「私はノリで了承したんだけど、それから毎日うちに来て恋人らしいことしてた」

恋人らしいことって何だろ。

「その時にキスの予行練習をしたの」

そらちゃんは泣き出した。