……ガシャン!!


ガラスが割れるような音と同時に、会場内の明かりは一斉に消えた。


高まる鼓動に、重なる歓声。


映し出されたのは…、舞台裏の映像。

よく見ると…、生中継!?


「we」

そう言って手を出したのは、ユウキ。

「are」

それに手を重ねたのは、ミナト。

「My.」

さらに重ねるのは、コタロウ。

「Light」

最後に重ねたのは……、ハルト。


その円陣が終わると共に、

映像は消えた。


聞こえてきたのは、Overture。


「…盛り上がる準備、出来てますかー?」

4人が爆音と共に飛び出してきて、始まるのは夢のような時間。


…ただ、今回はいつもと違って。

席が近い分、私たちファンの姿も見えてるみたいで。

なんとある曲の途中にMy.Lightの4人とも、

真城くんを見つめて、固まった。


そして、何やらメンバーは真城くんとハルトくんを見比べて驚いた顔。


そんなこんなで…MCが始まった…。


「あのね、さっきマジビビったんだけど、客席にハルトがいるの!」

そう切り出したのはミナト。

それに、ユウキとコタロウも「本当にハルトだと思った!」と同意する。

その話に心臓はバクバク。

隣の真城くんをチラリと見ると、

恥ずかしそうに恨めしそうに私を睨んでる。


「ちょっとね、お話伺っちゃおうかな」

そう言って、なんとハルトくんがこっち側へ近づいてきた!

「お兄さん、うわ、近くで見たら超イケメン」

そう感嘆の声を漏らすハルトくんに会場中から笑いが起こった。