少し身長が伸びて、大人っぽくなった……?
だけど、一緒に過ごした頃と変わらない優しい笑顔に、胸がいっぱいになる。
本当にまた会えた……。
嬉しくて仕方なくて、思わず涙さえ浮かべかける私に、
「望月さん?」
どうしたのと、前原くんが首を傾げる。
「あっ、いや、何かしばらく見ないうちに大人っぽくなったなぁって……」
また会えたことが夢みたいに嬉しくてと言ったら、まるで前原くんのことを信じていなかったみたい。
だから、私は咄嗟にそう返事した。
大人っぽくなったっていうのも、確かに素直に思ったこと、なんだけど……。
「ははっ、ありがとう」
お世辞だとでも思ったのか、前原くんは軽く流すみたいに苦笑して。
「望月さんこそ、その制服すごく似合ってる。かわいい」
「えっ……」
か、かわいい……?
きっとそれこそお世辞かもしれない。
だけど、さらりと言われた言葉に舞い上がって赤面していると、
「……あ、そうだ」
前原くんは思い出したように、ポケットから何かを取り出し、私に差し出した。
それは……。



