今出来ることを、精一杯頑張って。

そして……。


「ふう」と小さく息を吐いて、私はふと窓の外を見た。すると、


「あ……雪」


窓の外にはちらちらと、舞うように白い雪が降っていた。

前原くんのところも降ってるのかな……。

何気なく、そう思った瞬間。


ピコンッ。


机の上のスマホから通知音が聞こえて見てみると、


【まだ起きてる? 今年ももうすぐ終わりだね。こっちは雪が降っています。】


届いたのは前原くんからのメッセージだった。

あまりのタイミングの良さに驚いて……ふっと微笑む。


【こっちも雪が降ってるよ】と、私は素早く返事をして、スマホをぎゅっと抱いたまま、優しく降る雪をしばらく見つめていた。