「ごめん、本当にごめんねっ……」
「ううん……ううんっ!」
泣いて謝る梨花の声に、必死に首を横に振る。
そんな私の目からも、涙が勢いよく流れ落ちる。
「私の方こそごめん……」
ふたりのこと、最後まで信じきることが出来なかった。
いつもふたりは私のことを考えて、味方してくれていたのに、信じきれなかった。
“もしかしたら”と考えて、逃げてしまった。
だからこうして家まで来て、泣いてくれているふたりの姿を見ると、ほんの少しでも疑ってしまった自分が恥ずかしくて仕方ない。
でも……。
「ごめんねっ……」
「ううん、ごめんね」
お互いに“ごめんね”の繰り返し。
はたから見たら、何をやっているんだろうと思われるだろう。
だけど私達はそれだけで、お互いを想う気持ちが伝わるようだった。
ボロボロと落ちる雫はうれし涙。
ひとりぼっちじゃなかった。
朱里と梨花が……大好きな友達が傍にいてくれた。
それが嬉しくて嬉しくて、私の目からは涙が止まらなかった──。



