授業中を含め今日の騒ぎのこと。それからそれは今日だけのことではなかったのか……つまり、前々からいじめられていたのかということを、学校へと戻る車中で聞かれ、先生に話した。
そして……。
「教室で話をしてこようと思うから、前原くんは保健室で待機しててくれる?」
学校に戻って来ると、ちょうど6限目が終わる前の時刻で、先生によってガラリと開けられた保健室のドア。すると、
「あ、お帰りなさい」
待っていたのは白衣を羽織った保健室の先生と……望月さんだった。
「今望月さんが教室に戻ると混乱しちゃうかなって思って、保健室で待機してもらっていたの」
どうしてと聞く前に、説明してくれた先生。
「落ち着いたらまた呼びに来るから。じゃあ、お願いします」
「はーい」
友達みたいな雰囲気の保健室の先生にそう告げて、先生はすぐに出て行った。
「とりあえず前原くん、座りなよ」
「あっ、はい」
望月さんの座る目の前。
その場所にあった椅子を先生に引かれ、言われるがまま着席する。



