「わっ! 望月さん⁉︎」


突然現れた私に、驚いた声を前原くんが上げる。


「あっ、あのっ……」


ドクンドクンと大きく脈打つ鼓動。

ちゃんと聞かなくちゃ。
私達、付き合ってるんだよね……って。

いや、それよりまず、あの日のことを確認した方が良いかもしれない。


「あの、えっとねっ」


咄嗟に色々考えて、私が吐き出した言葉。それは、


「前原くんはいつ、私のことを好きになったのっ⁉︎」


……って、え。

言った後に顔を引きつらせる。
自分でもどうしてこうなったのかわからない。

前原くんが本当に私のことを好きなのか、まずはそれを確かめようした。

なのに、いつ好きになったのか……って。


いやいやいや、別に好きじゃないとか言われたらどうしよう!?


変な顔をされていたら、「今の忘れて」って言うつもりで、焦って前原くんの顔を見た。

すると、


「えっと……急に何?」


困ったように言った、前原くんの顔は真っ赤。