考えれば考えるほど悪い方向に進んじゃって。
いてもたってもいられなくなったわけは、ガタンッと前原くんよりも大きな音を立てて立ち上がった。
……やっぱり聞こう、ちゃんと。
じゃないとモヤモヤしすぎて、おかしくなっちゃいそう。
大丈夫、告白しようとしてたくらいなんだもん。確認することなんて簡単だよ。
自分で自分を励まして、私は前原くんを探して歩き出した。
するとすぐ見付かった姿。
前原くんは辞書のような分厚い本をめくって、真剣な顔をして読んでいた。
……私が近くまで来てることには、どうやら気付いていないみたい。
よし……。
ごくんと唾を飲み込む。
私のことだからきっと、先に目を合わされちゃったら何も言えなくなる。
だから、そうなる前に聞かなくちゃ。
こういうのって、勢いだ!
本棚の陰から飛び出した私は、そのまま前原くんの元まで一直線、小走りで駆け寄った。



