透明な海



前に皿とバニラアイス、フォークとスプーンを置くと、静香は「おお」と声を発した。

「本当、潤って絶対性格さえよければもてるよね」

「唯一の欠点が致命傷だな」

「性格おかしすぎだもんね」

「性格の話の中で、悪いとおかしいってどっちの方がましなんだ?」

「悪人か変人か」

「おかしいの方がましなのかな」

「ええ、そうかな」

「ああ、悪い方がましな前提で言ってたんだ」

「変人なんだよ?」

「もう一方は悪人だぞ。変人は無害じゃね?」

「ええ、どうなんだろう。たまにニュースで見る変な格好で外にいる人みたいな感じでしょう?」

「害はないだろ。近寄りがたい雰囲気は持て余してるけど」

「ええ……? なんかもう、変人は変人の思いみたいなのがわかっちゃうのかな」

「おれってそんなに変か?」

「変っていうかなんか、高校生っぽくない」

「大人びてると?」

「おっさんみたい」

「大人びてるんだ?」

「ほらあ、その解釈がもう変わってるじゃん。よくおっさんみたいって言葉を褒め言葉として受け取れるよね」

「才能だ」

「だめだもうついていけない」

「端からついてくる気もねえだろ」

ばれたかと笑う静香へ全身でそう語ってると返す。