透明な海



鍋に少しずつ水を入れている間にレモンの皮を細切りにした。

まだ少なかった水を一気に増やして、鍋の水にレモンの皮を入れる。

それを火にかけて沸騰を待つ。

沸騰したら皮をざるに移し、鍋の湯を捨てて再度水を入れ、そこに皮を戻して鍋を火にかけ、沸騰を待つ。

ゆでこぼしを計三度繰り返し、ざるに移してよく水気を切る。

それをフライパンに入れ、皮の重さと同じ量の砂糖を加える。

適当に混ぜて焦げないよう注意しながら水分がなくなるのを待ち、水分がなくなったらクッキングシートを敷いた皿に並べ、グラニュー糖をかける。


「お腹空いたぞー」という静香の声へ「あと五秒早くできりゃ言わせなかった」と返し、潤は皿を持ってキッチンを出た。

「少しは残しておくれよ」と言ってダイニングテーブルに皿を置く。

「しばらく冷蔵庫に入れたこやつは絶品だからな」

「できたてもおいしいよ?」

言いながらレモンピールを口に入れる静香へ、「まあそうなんだけどさ」と笑い返す。

一切れを口に入れると、爽やかな甘みと酸味が味覚を喜ばせた。

思わず笑ってしまうと、「ね?」と静香は得意げに笑みを見せる。

「おれが作ったんだから当然だ」と返すと、「はいはい」と彼女は冷たく声を返してきた。