ニョッキとやらの作り方は確かに難しい内容ではなかった。

小さめのじゃがいも二つを小さく切り、茹でて潰し、そこに強力粉を百グラムと大さじ一杯のオリーブオイル、小さじ半杯の塩を加え、よくこねる。

まとまったら適当な量を取り、丸めて一方に指でくぼみを作り、もう一方にはフォークを押し付けて模様をつける。

鍋に充分な水を入れて沸かし、成型したものを中火で茹で、水面に浮かんでくるのを待つ。浮かんできたらさらに二分ほど茹でるというものだ。レシピに、材料の分量は二人分とある。


皿に盛った“ニョッキ”に、先に作っておいたトマトソースをかける。


トマトはヘタをくり抜き、浅く切り込みを入れて熱湯に通し、皮がめくれたら冷水に取って皮を剥いてざく切りする。

にんにくとたまねぎをみじん切りし、フライパンでオリーブオイルににんにくの香りを移し、たまねぎを加えて弱火で炒める。そこにざく切りしたトマトを加えて軽く混ぜ、塩とこしょうを加えて十分弱煮込む。

この作り方を教えてくれた母はアクを取り除くと言っていたが、そうしなくても構わないとのことで潤は取り除いていない。