こぼれた恋心2 ー2人のそれからー

当時通っていた☆☆美術専門予備校で、オレは自分の絵の力……いわゆる画力の無さを痛感していた。

ずっと絵が好きだった。
ずっと絵が上手いって信じていた。

でも絵の上手さは、自己満足程度なんだって思い知らされたんだ。


どんどん美術部の中でも後輩たちの画力は高まっていき、中でも美空の絵は良かった。
デッサンが上手いし、人を惹きつける力があった。
オレにはない、絵の才能を見た気がした。



美空に嫉妬していたんだ。



そんな時、☆☆美術専門予備校で一緒に学んでいた子に可愛い子がいて、オレはその子に夢中になった。
美空と違って、その子には才能を感じなかった。
ただ絵がそこそこ上手い子だった。

美空といるよりその子といるほうが、安心出来たんだ。