「じゃあ、私もう行くね」
美空はベンチから立ち上がる。
「また帰ってくるか?」
咄嗟に出た言葉がこれだった。
美空は目を丸くして、オレを見下ろしこう言った。
「ううん、もうここには帰らない」
キッパリとした声だった。
生まれ育った街なのに、そんなにあっさりと言ってしまうんだ?
いや、街のことじゃないのかもしれない。
ふとそう思うと今度は、オレに当てた言葉のように思えてきた。
その瞬間、「捨てられた」と思った。
美空は、オレを捨てるんだ。
「美空、オレ……」
ベンチから立ち上がり、美空に謝ろうとした。
でも美空はにっこり笑って、
「もう行かなくちゃ」
と歩き出した。
美空はベンチから立ち上がる。
「また帰ってくるか?」
咄嗟に出た言葉がこれだった。
美空は目を丸くして、オレを見下ろしこう言った。
「ううん、もうここには帰らない」
キッパリとした声だった。
生まれ育った街なのに、そんなにあっさりと言ってしまうんだ?
いや、街のことじゃないのかもしれない。
ふとそう思うと今度は、オレに当てた言葉のように思えてきた。
その瞬間、「捨てられた」と思った。
美空は、オレを捨てるんだ。
「美空、オレ……」
ベンチから立ち上がり、美空に謝ろうとした。
でも美空はにっこり笑って、
「もう行かなくちゃ」
と歩き出した。



