こぼれた恋心2 ー2人のそれからー

今のオレが美空に会えるわけない。
また傷つけてしまいそうだ。
オレ自身だって。
美空に会う勇気すらない。



今のオレを見られたくない。







数週間後の休日。
ベッドの中でスマートフォンの振動を感じて目を覚ました。


『美空ちゃん、美術部の集まりにくるって!!龍生もくるって聞いたんだけれど……。今どこ?もう飲み会はじまってるよ』
友達からのメッセージを読んで、スマートフォンをとりあえず裏向けた。


時刻は夕方6時。
昨日はひとりで気晴らしと思って飲んでいて、何時に寝たんだっけ?
オレ、何時間寝てた?


とりあえず起きる。
身支度を手早く整える。
一応部屋を出た。

街を歩く足は重い。