「これは変装なの……! あ、カラコンもしてるよ!」

「……っ」



 変装を解いた私を見て、拓ちゃんはなぜか顔を真っ赤にした。

 ……ん?



「拓ちゃん……?」

「……う、うん、わかった……由姫、だな」



 赤い顔を隠すように、口元を手で押さえた拓ちゃん。

 変な拓ちゃん……。



「お父さんがこれをつけないと学校に行くのは許さないって……」

「……なるほどな。……まあ、たしかにこのまま通うのは危なすぎる」



 ……危ない?

 あっ、もしかして拓ちゃんってば……。



「私、弱くないから大丈夫だよ……!」



 髪色で悪目立ちして、変な人に絡まれるんじゃないかとか、心配してくれてるのかな……?