対して勉強もしれないくせに、常に2トップにいるこいつは本当に目障り。

 ケンカだって俺たちよりも強いし、こいつには勝てる部分がひとつもない。

 それがわかっているからこそ、ムカついていた。

 どうせ、編入生なんか入ってこないから大丈夫だ。

 そう、思っていたのに……。








「し、白咲由姫です。よろしくお願いします」



 嘘、だろ……。

 編入生は、本当にやってきた。

 いかにもガリ勉そうな見た目で、「勉強ができる」ということについては納得できたが、あの編入試験に受かったということは認められない。

 かよも同じ気持ちだったようで、俺たちはあからさまに地味メガネに敵意を向けていた。

 なんなんだ、こいつ……。