「この表はよくテストに出るからよく覚えておいてよ〜!!」

「この標識とこの標識は似てるから間違えやすいよ」

先生の話を聞き、教科書にひたすら蛍光ペンで線を引いていきます。環境の変化からか、授業中に胸が何度も苦しくなりました。しかし、逃げることなどできません。ただ黙って授業が終わるのを待ちます。

自動車学校に来た初日は、戸惑いすぎて食欲さえも失い、自動車学校では水を飲むことさえできないほどでした。私はこんなにも変化に耐えられないのか、と初めて知ったのです。

おまけに、私は自動車学校では一人でした。他校の人はおろか、同じ学校の人とも話すことができないのです。

一人で黙って耐え続ける。それほど苦痛なことはありません。

苦痛な自動車学校が嫌で、私は休みが多くなってしまいした。当然、卒業も遅くなります。そして同級生が仮免を取った時に、焦りと不安に駆られていくのです。

辛かった就職試験を乗り越え、幸せな残りの高校生活を遅れると思っていました。しかし、私は新たな地獄へと立たされたのです。