2年生になって、
技術の授業内で作るオルゴール_…





ここは…技術室_



6つの机が並び、
私の前には誠実が座っている。





『今日から、オルゴールを作成しようと思います…』


先生から手渡される小さな箱。



もちろん…賛否両論に意見は分かれるわけで。





オルゴールを作成するとき、
ふだん使わないような機械だって手に持つ。

金づちの音だけが聞こえてくる…
異様な雰囲気。



『痛いっ』


私は不器用すぎて手を打つなか、
向かいに座る誠実は器用に作っていく。





『十和田…こうした方がいいよ。
ここ持って…』



指図されるまま木を持つ傍らで、
誠実が向かいから金づちを打つ。