闇サイトのヤミコさん

なんて言ってるんだろう。


声が小さすぎて、全然聞き取れない。


ただ、怒っていることはわかる。


なにに対して怒っているかはわからない。


と、そのとき。


昼休み終了のチャイムが鳴り、自分の席から離れていた響子と棗が席に戻っていく。


そんなふたりの様子を、込谷さんが恨めしそうに見ていた。


ふたりや私、クラスメイト全員は、込谷さんの行動に、まったく気づかなかった。