「人を脅す言葉を使って、精神をゆさぶろうとするなんて。そんなの、絶対信じないわよ。どうせ『死ぬ』なんて嘘でしょ?」


響子の言葉が響いた直後、込谷さんが体を少しだけ動かした気がした。


あれ?気のせい……?


まぁいいか。


「棗、気にしなくていいわよ。そんなのシカトしちゃえばいいのよ」


「シカト?」


「そう。それか、そのメールを捨てるか」


響子は、いつもはっきりとした考えを口にする。


どんなことも、白黒はっきりさせないと気が済まない性分の持ち主らしい。