京子がいないと改めて思い知らされる。
自分にはクラスに京子以外の友達がいないんだって……。






休み時間もずっと1人。授業中にたまに前の席から京子が話しかけてくれるのに、今日はいない。

いつも2人で話していたから…なんだか寂しい。




次は体育の授業。
着替えなくちゃ…




自分のロッカーの中からジャージを出して、更衣室に向かおうとしたところで




「妃芽乃ちゃん、ちょっといいかな?」




私に話しかけてきたのは金髪で制服を着崩した男性。その首元にあるドクロのネックレスがきらりと光った。



話したことも見たこともない男性だ。




「…えっと…あの……」




上手く言葉が出てこない。
次は体育の授業だから、って断らなくちゃいけないのに…。




「じゃあここでいいや」




目の前の男性はにこりと微笑んでから




「これ、妃芽乃ちゃんにあげる」




差し出されたのは綺麗に包装された箱。
…なんだろうか。