星空は「好き」を繋ぐ明日への光

10日ほどで東京に戻ると言っていたから、「会いたいひとに会わなくていいんですか?」と訊ねたら、悲しそうにうつむいて「うん」と。

そしてそのまま別れた。私に関係あるわけじゃないのに、なぜか頭から離れなかった。



美咲さんと別れて向かった場所は病院。


「入院はしたくありません」

もうしなきゃいけないのはわかってる。でも入院したって何も変わらないじゃん。病状が悪化するだけじゃん。

健康な先生に私の気持ちなんてわかるわけない。


「最近おかしいなって思った症状はありますか?」

「色がわからなくなります、それと食べ物が飲み込みづらいです」


主治医の眉間にしわが寄った。なんとなく嫌な予感がした。


「正直に言いますね、ほんとにその選択でいいのか考えてください」


「はい」というしかなくて。

「病巣が多くなると、食べ物が飲み込みにくくなる嚥下障害、唇や口が動かなくなる構音障害、聞く、読む、話す、書くができなくなる失語症が起こります、つまり病巣は増えています。確実に寝たきりに近づいています」