星空は「好き」を繋ぐ明日への光

「昨日はありがとう、助かった」

一日ですっかりよくなった先生が私に向かって微笑んだ。

先生は最近よく笑う。前はあまり笑わなかったのに。

先生が笑うと私もうれしくなる。


「よかったです……」

「昨日のことまったく覚えてないんだよな」


先生が不思議そうにつぶやいた。

私は先生に"あーん"をしたことも、抱きしめられたことも言わなかった。

ほんとうは聞きたかった。写真の中のひとは誰?って。

昨日からずっと気になって仕方なかった。

だけどやっぱりこわいんだ。

きっと先生が触れられたくないことだから。

私たちは"先生と生徒"だから。


「私が作ったお粥食べただけ」

「そうか……ありがとな」

「うん」


先生が空に視線を向けたから私も空に視線を向けた。

ドンドン、と力強い太鼓の音が聞こえてくる。

きっと近くの春祭りの音。

私は行ったこともないし、行く人もいない。