降り積もった雪の上には、真っ赤になった先輩が横たわっていた。
もう先輩に私の姿は見えない…
なら『これ』はもういらないよね?
私は顔に被っていたものを脱ぎ、それを雪にそっと埋めた。

あーあ。
なんでこうなったのかな?
私はただカリト先輩と幸せになりたかっただけなのに…
でも、もうどうでもいいや。

私はポケットからスマホを取り出し、110を押した。