あーあ…
人…殺しちゃったよ…
でも、リチカが悪いんだよ?
私の彼氏盗ろうとするから。
ここにいたらまずいな…戻るか。

私は溜息を吐き、踵を返した。
しかし、目線を出入口の方へ向けた時、私の背筋がすぅっと凍った。

出入口の所に人が立っていたのだ。
その人物はいつにも増して怯えた表情で私を見ている。そいつが後退りをした瞬間、私はそいつの元へ走り出した。そしてその女の…古瀬の両肩をガシッと掴んだ。

「今見たことは誰にも言うなよ?!言ったらお前も殺すからな?!」

古瀬は震えながら頷いた。

面倒なことになった。
これから毎日こいつがチクらないか監視しなければいけない。