7月1日。
わたしの誕生日。
去年まで誕生日パーティーを開いて大勢の人にお祝いされていた。
だけど今年は大勢どころか家族もいない。
自分で自分に「おめでとう」を贈るだけじゃ寂しすぎて、円からの「おめでとう」も欲しくなっちゃったんだ。
だから1週間前から円に誕生日をそれとなく伝えていた。
『もう6月も終わっちゃうね』
『ああ』
『もうすぐ7月か~』
『だな』
『あ……ああっそういえば、7月1日ってわたしの誕生日だー!』
『へぇー。……って、この会話昨日もしたよな?』
『そ、そうだっけ?あはは』
今振り返ってみれば、たしかにわかりやすかったかも。
さりげなくって難しい。
いざ誕生日当日になり、浮き足立っていたけど……
『おっ、お、おはよう!』
『ふはぁ……ああ、はよ』
あれ?おかしいな?って戸惑った。
何度もカレンダーを確認した。
でもやっぱり7月1日で。
仕切り直してワンピース姿で円に話しかけてみても……
『ひ、久し振りにおしゃれしてみちゃった!どうかな?』
『似合わねぇな』
この仕打ち。
ショックだった。
そこは「かわいい」って言ってよ!
バカ!
やさぐれてやろうか、とすっかりしょぼくれてると、円に『そんなことより』とあっさり流されてなおさらゆううつになった。



