1日だけ、キミの彼女。

そんなふうに聞かれても、言えるわけがない。


だって……。


「な、なにもないよっ」


「ほんとに? ちゃんと俺の目見て話してよ」


璃久くんに顔をじっと覗き込まれて、一気に心拍数が上がる。


だけど私は、目を合わせることができない。


「あの、私……もう行かなくちゃっ!」


それ以上どうしていいかわからなくなった私は、慌ててその場から逃げるように走り去ってしまった。


あぁもう、何やってるんだろう。こんなことしたら、あからさまに避けてるってわかっちゃうよね。


璃久くんに優しくされて、本当は嬉しいはずなのに。


今はそれが苦しいなんて思ってしまう。


せっかく見つけた初めての恋。


だけどやっぱり、私なんかが彼のような人気者と釣り合うわけがないから……。



璃久くんのことはきっと、あきらめたほうがいいんだろうな。


そうは思っても、やっぱりそんな簡単には思いを断ち切れない自分がいて。どうしていいのかわからなかった。