1日だけ、キミの彼女。

すると次の瞬間、コースターがゆっくり頂上部分の山を乗り越えたかと思うと、そのまま一気にすごい速度で下降した。


「き……きゃあぁぁ~~~っ!!」


普段は出さないような大声で大絶叫しながらその衝撃に耐える。


もう、頭は真っ白。とてもじゃないけど生きた心地がしない。


無事地上にたどり着いたころには、半分魂が抜けたような状態になっていた。


ジェットコースターから降りたあと、少しの間ベンチに座って体を休めていたら、突然頬に何か冷たいものがピタッと当てられたのがわかった。


ビックリして隣を振り返るとそこに立っていたのはなんと、ジュースのペットボトルを手に持った加賀見くんで。


「か……璃久くんっ!」


加賀見くんと呼んでしまいそうになったところを、慌てて名前で呼びなおす。


「飲む?」


彼はそう言って笑顔でペットボトルを私に差し出してくれる。


もしかして、わざわざ買ってきてくれたのかな? 優しいな。


「えっ、いいの?」


「うん」 


「ありがとう」


お言葉に甘えてそのジュースをいただくと、加賀見くんがさりげなく私の隣に腰掛けた。


そして、ボソッと一言。


「ほんとはジェットコースター、苦手なんじゃないの?」