1日だけ、キミの彼女。

そんなふうにあれこれ考えているうちに、野いちごランド駅に到着。


改札を出たところで、ふと加賀見くんが立ち止まり、突然私に向かって手を差し出してきた。


私がきょとんとした顔で彼を見つめ返すと、加賀見くんがサラッと一言。


「付き合ってるんだし、手繋ぐんじゃねぇの?」


「え、あ、うん……っ!」


言われて慌てて彼の手をギュッと握る。


どうしよう。私、加賀見くんと手を繋いじゃった。


みるみるうちに自分の体が熱くなっていくのがわかる。


うぅ、なんかもう、恥ずかしくて体が沸騰しそう。男の子と手を繋いだのなんて初めてだよ。


「結奈」


するとそこで、加賀見くんがふいに私を下の名前で呼んだ。


「……っ、は、はいっ」


突然の名前呼びにドキッとして、思わず敬語で返事をしてしまった私。


それを見て、加賀見くんがクスッと笑う。


「ふっ、動揺しすぎ。あのさ、今から俺、結奈って呼ぶから、ちゃんと俺のことも名前で呼んでね」


「あ、うん」


そうだ。さっきそんな約束をしたんだった。


デートはこれからだというのに、なんだかすでにもうドキドキしすぎて大変なことになってる。


こんなので今日一日心臓が持つのかなって心配になってしまった。