1日だけ、キミの彼女。

そして迎えた約束の日。


私は朝から2時間以上鏡とにらめっこして、いつもより念入りにメイクし、ヘアセットにも気合いを入れた。


最近買ったばかりの新しいワンピースを着て、何度も鏡に映った自分の姿を確認する。


だって今日は、生まれて初めてのデート。しかも相手はあの学年一のモテ男子の加賀見くんだ。


もちろん、グループデートだから二人きりというわけではないけれど、デートなんてしたことがない私にとっては一大イベントだ。


杏ちゃんたちに久しぶりに会えるのがすごく楽しみな反面、加賀見くんと恋人のフリをするということを考えたら、やっぱり緊張してしまう。


家を出る前からずっとそわそわして落ち着かなかった。


加賀見くんとは先に二人で待ち合わせて、それから一緒に電車に乗って、待ち合わせ場所の野いちごランド駅へと向かった。


初めて見る私服姿の加賀見くんは想像以上にカッコよくて、あまりのまぶしさにこんな人の隣に自分が並んでいいのかと思ってしまう。


電車の中で、私と加賀見くんは恋人のフリの設定を話し合ったりして、加賀見くんの提案で、お互い名前で呼び合うことになった。


名前呼びなんて、もうそれだけで恥ずかしいのに、恋人っぽく振舞うことが果たして自分にちゃんとできるんだろうか。