「ねっ!葵くん、借り物競争出るっぽいよ!」


「ホントだ!!あたしのこと借りてくれないかなぁ。レンタル希望」


「やだぁ。あんた顔だけでもキツいのに冗談やめてよー」



近くの女子がヒソヒソと話している声が聞こえてきた。


ふむふむ。

葵くんは、借り物競争に出るのか。



……と、そこへ。



「ちょっとちょっと、葵くんが借り物競争って面白くなりそーじゃない?噂の“爆弾”引き当てるかもしれないしさ」


「海ちゃん、爆弾……とは?」


「わたしもさっき聞いたんだけど。ウチの学校の借り物競争に仕掛けられたイタズラみたいなやつなの!」