「葵くん……それなに……?」
戸締りを念入りに確認したあと再びリビングに戻ってきた葵くんの手には、なにかが握られていた……。
「また手紙だ。わざわざここまで来るとはな」
「嘘、でしょ……」
ここ数日は手紙は送られてこなかった。
オートロックではないこのマンションの入口のポストに手紙が入っていたことはあっても、その犯人がたった今、直接玄関先まで来ただなんて。
……背筋がひんやりして足が震え始めた。
「手紙の内容は同じだな」
葵くんが私の前に座りそれを開封すると、“ 8年前の罪を忘れるな ”と、同じ文章が書かれていたのが見える。
「問題はこっちだろ」
「……っ!!」
綺麗な包み紙にくるまれたそれを見た瞬間、私は絶句した。



