「怖い思いさせたわね」
眉を下げて微笑むお母さんを瞳に映したら、たまらなく泣きそうになった……。
もう高校生になったのに、やっぱりお母さんを見ると安心して抱きしめてほしくなってしまう。
「葵くんごめんなさいね。こちらの事情に巻き込んで……」
「いえ。栄一さんとは話してたので」
やっぱり……。
どうやらお母さんと葵くんも初対面ではなさそうだ。
そのあと、私達はリビングへと移動した。
お母さんはお父さんの退院手続きに必要なハンコと着替えを取りに来ていたらしい。
そこへ私と葵くんが帰宅したってところだ。



