「わかんないの?それとも言わせたいの?」



な、なんなのよ、その顔は……。


すると、涼しげな顔をした葵くんは表情ひとつ変えずに、



「 エロいこと考えてないから安心して?」


「……っ、」


「あれ?動揺した?」


「あ、あ、葵くんのせいでしょ……っ」



いきなり葵くんが変なことを言うからいけないんじゃん……!



「へぇ。意外と素直だね。顔真っ赤」



ご、護衛のくせに……!


なんで私が悔しいなんて思わなきゃいけないの?


なんでお父さんはヘルニア悪化により入院しちゃったの……!?


母上よ、カムバック……。



この護衛との生活に1ヶ月耐えなきゃいけないなんて……!!