「そう?甘党に見えないかな、俺」
「ブラックコーヒーがお似合いな感じがしちゃいます……」
勝手なイメージですが、と慌てて付け足すと、八雲先生はクスッと笑ってみせた。
「食べきれないんじゃない?」
すると、隣に立っている葵くんが口を開く。
「ん?食べきれない?」
「先生なら、女子から食えないほどもらうでしょ」
た、確かに……。
校内一の人気を誇る八雲先生のことだから、調理実習の度にたくさんもらっていてもおかしくない。
「それはどうかな?受け取らないって選択肢もあるよ?」
涼しげに答える八雲先生に、葵くんは一瞬だけ眉を寄せた。
「雨野のは欲しがるのに?」
ちょ、葵くんってば、なに言い出すの……?



