【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?



「お前の父さん逃げたんだろー!!」



帰り道、同じ通学班の上級生の男の子が私の前に立ちはだかったこともあった。



「に、逃げた……?」


「ほら!これが証拠だって兄ちゃんが言ってたぞ!」



顔の前に突き出されたスマートフォン。


私は到底、そんな電子機器を持っておらず、インターネットの世界というものを初めて目にした。



「ここの掲示板ってやつ、見てみろよ!」



目に飛び込んできたのは、一体誰がどこから撮ったのかわからない事故現場の写真。


救急車や、事故車を撤去する様子。


さらにアスファルトには血のようなものが映り込んでいて、心臓がドクンと震えた。