【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?



「なんで……なんで、先に助けてやらなかったんだよ!」



その時……立ち尽くす私の背後から叫び声があがった。


驚いて振り返ると、そこには制服を来た男女が数人睨むようにして立っていた。



「……ふ、ふざけんなよ!大人なら……警察なら、どっちが危ない状態かわかるだろ!なんでアイツを……っ」



怒りに満ちたその瞳からは、大粒の涙が零れ落ちた。



隣で泣きじゃくる女の人に、「亡くなられた被害者のお友達?」と駆けつけた記者のひとりが、無神経に声をかけている。



「それは───っ!」



目を見開いたお父さんがなにか言おうとしたけれど、はっとした表情ですぐに口を閉じた。



「どうせ……っ、もう助からないと思って、あんたは“ 晴花 ”(はるか)を見捨てたんだろ……!」


「……っ」



悲しく、怒りに染まった声。