本部から出動の指令を受けたお父さんは、事故現場へと向かったそうだ。
しかし、前が見えないほどの豪雨。
パトカーを走らせるのは危険と判断し、自らの足で走って急行した。
応援は要請されていたがあちこちで避難指示も出されており、その現場へはお父さんひとりだけで向かったそうだ。
駆けつけたお父さんが目にしたのは、動かなくなって潰れた車。
運転手は既に息を引き取っていた。
そして、そのそばには豪雨の中倒れている二人の姿があったという。
女子高生と私のお母さんと同じ歳くらいの女性。
「歩いているところを、猛スピードで車が突っ込んできたそうだ……」
豪雨のせいで救急車が到着するのに十数分はかかると連絡を受けたお父さんは、女性を抱き上げて近くの病院まで担いでいった。



