「よかった」
「……よかったって。葵くん、私にゼリー食べられて怒ってるんじゃないの?」
「なに言ってんの。逆だよ」
「逆……?」
怒ってないの……?
「嬉しいってこと。雨野がゼリーも食えないくらいだったらどうしようかと思ったから」
嬉しい……って。
葵くん、それは私の方だよ。
きっと、帰ってきてからも私のことを心配してくれていたんだね。
「これ以上痩せたら、雪永が言ってたみたいにホントにクリアファイル体型になるかもしれないだろ?」
「……」
おやすみモードの葵くんのくせに、私と海ちゃんの会話をいつの間に聞いてたの?
それって盗み聞きじゃん……!
きっと、いつもの私なら葵くんのその言葉に今頃怒って猛抗議している……。
だけど、今はこうやって私の心を温かくしてくれようとしているのが伝わってきて。
「守ってもらって、ばっかりだね……」
目の奥が熱を持ち出して、今にも涙が溢れそうになった。



